(catalogue-placard B-2) Vol. ), _______ : Darby and susan. Zweiter Vortrag über Verfassungswesen. Rouanet, G. July, 1842.  ○組織名はスペースの制約から略称を用いたものが多い.なお、正式の略称をもつ組織であっても一般に理解し難いものについては、適宜変えた場合がある. A letter to Samuel Whitbread, on his proposes bill for the amendment of the poor laws [Hazlitt, William] : A reply to The essay on population, by the Rev. Sinclair, J. I: xvi, 380 p. Vol. The rights of man; being an answer to Mr. Burke’s attack on the French Revolution 72 S. (In; Brochures socialistes) (With the dedication of the author in handwriting: Au citoyen Ed. 2. ed. 5. éd. Première partie. ), _______ : Address on free inquiry. Care, H. Bacon, F. Paris, printed for the author, n.d. v, 40 p. (In; Erskine, T.: The only genuine edition.). 8 S. (catalogue-placard S-4) いまのところ、テキストデータのみです。 by shiro(東京都下に住んでいます) since 2008/10/26 50 p. Temblaire, Ch.-Ed. Gray, John: A lecture on human happinsess; being the first of a series of lectures on that subject, in which will be comprehended a general review of that causes of the existing evils of society, and a dovelopement of means by which they may be permanently and effectually removed. _______ : The speeches of the Right Honourable William Huskisson, with a biographical memoir, supplied to the editor from authentic sources. London, M. Cooper, 1747. xvi, 68 p. Stein, Lorenz: Der Socialismus und Communismus des heutigen Frankreichs. Socialisme. Parliament and the people London Alfred I: 284, [iv] p. Vol.II: 284,[iv]p.Vol.III: 284,[iv]p. _______ : The Meridian sun of liberty; or, the whole rights of man displayed and most accurately defined, in a lecture read at the Philosophical Society in Newcastle, on the 8th of November, 1775, for printing of which the society did the author the honor to expel him. Berlin, S. Löwenherz, 1848. 2. Pelham, H. Berlin, J. Draeger. nach seinem Tode. Tl. V: 1854, 561 p. Tom.  15)神戸騒擾事件(共同耕作,訊問調書4冊,2ファイル,1927年) 2 vols. ed. Rheinische Jahrbücher First letter to Mr. Secretary Dundas. (In; Peace and reform. An das Volk der Hauptstadt. L. de S. Vol. 昭和25年 1950 10 01 【一般】 第七回国勢調査。総人口は八三一九万九六三七人。海外引き揚げは約五〇六万人 昭和25年 1950 10 01 【一般】 日本中国友好協会結成 昭和25年 1950 10 02 【学会】 【池田】 【若き日の日記】 夕刻、恩師と共に、小岩のK宅を訪う。 480, [ix] p. Tom. To which is added, the arraignment and discharge of Arthur Thistelwood, Thomas Preston, and John Hooper. Ruhig im Saal! I: 520 p. Tom. 16 p. (In; Popular tracts. Francofurti, G.Tampachius, 1622. Established November 21, 1829. Abend-Zeitung 53 S. _______ : Offenes Antwortschreiben an das Central-Comité zur Berufung eines Allgemeinen Deutschen Arbeitercongresses zu Leipzig. (catalogue-placard N-6) Wo fehlt’s ? London, J. Watson, 1851. XXXI: 1837. xv, 505 p. Tom. Allerneueste Nachrichten Drittes Extra-Blatt aus der Deutschen Allgemeinen Zeitung. Paris, Lavigne, 1844. Bohmhammel, U.  ちなみに、現在、東京砲兵工廠の跡は、東京ドームや後楽園遊園地になっています。, 高野房太郎とともに労働組合期成会幹事などとして運動の中心となった片山潜の居宅でもある。 Édition mise en rapport avec la législation et la jurisprudence belge et française augmentée en Belgique. Leipzig, Genossenschafts-Buchdruckerei, 1878. viii, 274 S. _______ : Internationales aus dem Volksstaat (1871-75) Berlin, Vorwärts, 1894. rev. &c. London, Published by the author, [1832.] 189 p. Tom. Freiheits-Hymne, gesungen am Heldengrabe im Friedrichshain am 4. Hinrichsen, J. Pilotell (catalogue-placard B-3) With an appendix by the parties. Communicated to an american newspaper, at Dr. Buchanan’s request, by R. D. Owen. York, R. Baldwin, J. Stockdale & J. Todd, 1792. Buch 1: Der Produktionsprocess des Kapitals. 17 Sept. 1868. Paris, E. Dentu, 1863. xviii, 324 p. _______ : Les évangiles. 編集・解説 Hambourg, C. Hérold, 1760. Gamond, A. T. de London, printed for and sold by the author, 1795. xvi, 104 p. Hole, James: Lectures on social science aud the organization of labor. (John Graunt, 1620~1674) n.d. 15 p. _______ : Public discussion between John Brindley and Robert Owen, of the questions, “what is socialism; and what would be its practical effects upon society?” Held in the Amphitheatre, Bristol, on the evenings of January 5th, 6th, and 7th, 1841.  洋雑誌についても貴重なものが多い。一例として,カウツキーが編集にあたったドイツ社会民主党機関誌『ノイエ・ツァイト』(1883年),ドイツ共産党機関誌『インテルナツィオナーレ』(1915年)はじめ,ルーゲらヘーゲル左派の機関誌『ドイツ学問芸術のためのハレ年報』(のち『ドイツ年報』と改題),さらに『ニューロシア』(1922年),『レーバーヘラルド』(1934年)などをあげておこう。これらの雑誌も,他ではなかなか見られないものである。, 戦前は「労農派」の論客として日本資本主義の分析に健筆をふるい,戦後は社会主義協会の代表として日本における社会主義の理論研究と実践に大きな足跡を残した向坂逸郎は,愛書家としても有名で,生涯を通じて膨大な図書・資料を集めた。ちなみにその蔵書は雑誌やパンフレット類を含めて7万冊にたっし,うち日本語図書だけで2万1390冊,洋書は1万冊を超す。また逐次刊行物のうち,新聞と雑誌だけで日本語のものが3393タイトル,外国語のものが593タイトルとなっている。このほか,戦前日本の無産政党資料や戦後の日本社会党資料・労働組合資料などかなりの量の原資料がある。いずれにしても,一個人の蔵書としては他に例のないものだろう。, これら向坂逸郎の蔵書・資料は,1985(昭和60)年1月22日,氏が87歳で亡くなられたのち,同年5月,ゆき夫人から一般公開を条件に寄贈された。当研究所では,これを「向坂文庫」として受け入れ,1986年4月以来,特別プロジェクトを組んで整理・分類作業に努め,これまで『向坂文庫目録Ⅰ(日本語図書)』(1992年),『向坂文庫目録Ⅱ(日本語図書索引)』(1993年),『向坂文庫目録Ⅲ(外国語図書)』(1994年),『向坂文庫目録Ⅳ(逐次刊行物)』(1995年)の4冊を発行し,閲覧者の便宜をはかってきた。現在は原資料についてのデータ入力を進めており,2000年中に最終刊の『向坂文庫目録Ⅴ(原資料)』を刊行する予定である。, なお,向坂文庫については,筆者は先に「向坂文庫の所蔵図書・資料」と題する一文を『月刊社会党』第402号(1989年5月)に発表しており,二村一夫氏も「『向坂文庫』について」と題する詳細な紹介を,雑誌『法政』第404号(1990年3月)で発表されている。関心のある方は併せてお読み頂きたい。, 大原社会問題研究所が協調会文庫の図書を管理するようになったのは,1973年に社会労働問題研究センターが発足してからである。協調会文庫の洋書は単行本とパンフレットとに区分される。単行本は,約8,600冊,パンフレットは約6,600冊が所蔵されている。, 協調会文庫は,社会問題,労働問題,経済学を中心とする特殊な分類方式を採っている。この分類については,不統一や疑問点もあるが,協調会が当時どの分野に重点を置いて図書を収集しようとしたかをうかがい知ることができ,それ自体として興味深いものである。蔵書の範囲は,社会・労働問題が中心であるが,政治学,社会学,歴史などの分野にも及んでいる。蔵書数は,筆者の調査によれば,社会思想1,073冊,労働問題1,963冊,社会問題741冊,経済2,345冊,法学300冊,政治学667冊,哲学142冊,宗教47冊,心理学117冊,教育250冊,社会学239冊,歴史312冊などとなっている。, 洋雑誌については,『法政大学逐次刊行物目録(昭和50年3月末日現在)』,単行書については『協調会図書・資料文庫蔵書目録』を利用して内容を把握することができる。, 『協調会図書・資料文庫蔵書目録』は,手書き(筆記体)によるもので,〈洋書之部〉は4分冊になっている。この目録を利用するためには,まず,協調会文庫洋書の分類表を参照した方がよいであろう。この分類表は,『協調会文庫目録(和書の部)』のはしがきに掲載されているが,この分類表によって協調会文庫洋書の構成全体を見渡すことができる。, 図書とパンフレットにはこの分類の中で一連番号を付したラベルが貼ってあり,その順序で配架されている。図書担当(若杉隆志氏)の話では,1999年現在,この配架記号と図書の書誌データとを統合させる作業を続けており,まもなく終える,その後文献データベースに統合する,とのことである。, 蔵書のなかには,シャルル・アンドレール『ドイツにおける国家社会主義の起源』,エドガー・ミローの『社会主義への歩み』などもある。定期刊行物という点では,労働組合の分類などの中に,TUCやCGTの大会議事録も若干含まれている。また,国際労連(アムステルダム・インター)関係の資料もある。, また,単行本については,協調会当時作成されたカードが残されている。ただし,このカードに記された番号は本の配架の順序とは無関係であり,カードの番号によって直接,本を請求することはできない。, パンフレットについては,協調会による分類はなされていない。どのようなものがあるかを知るためには,目録の〈洋パンフレット之部〉(3分冊)を利用する。これも手書きである。この目録については,分野別の分類がなされていないため,全体の構成を見渡すことはできない。ただし,パンフレットの場合には,この目録の順に配架されているので,これによって図書を請求することができる。パンフレットの特徴として,目につくのは,アメリカ労働省,イギリス労働省,ILOなどの公的機関で出版されたものが多いことである。国別には,アメリカ,イギリス,ドイツ,フランス,イタリア,オランダなどで発行されたものが大多数を占める。パンフレットのなかには,『産業国有化』『ファシズムとは何か』『CGT経済社会革新プラン』などCGT関係のものも少なくない。, 出版された時期という点では,単行本・パンフレットともに,19世紀に発行されたものは若干存在するが,全体としてみると1910年代後半以降のものが多く,古本として収集されたものはそれほど多くはないようである。, 『協調会文庫目録』(和雑誌の部)に「雑誌」篇がある。そこには,和雑誌のみ424タイトルが載っている。『法政大学逐次刊行物目録』には,単行本として扱われている定期(逐次)刊行物も載っている。他に,目録カードが別置されている。雑誌(協調会文庫)の分類は,主題別ではなくアルファベット順になっているため,424タイトルある和雑誌を主題別に何タイトルあるか,分けて述べることはできない。全体は,わりに幅広い分野にわたるが,政治,経済,社会科学一般がやはり主である。宗教,歴史,自然科学,技術,芸術,文学は希薄である。法大図書館,大原社研の所蔵を上回るのは,国際,外交,特に旧植民地関係や,経営,産業,労務管理関係,また業界報等である。これはもちろん,(財)協調会設立の1919年頃から,財団が解散する1946年頃までである。, 以下,参考までに,大原社研,法大図書館に所蔵していないものなどを挙げておく。総合雑誌で,まず目をひくのは,いまは完全復刻されているが,『国民之友』の原本を,創刊直後の1889年から廃刊直前の1896年まで,多少欠号はあるがほとんど所蔵していることであろう。また,総合雑誌ではないが,戦前の『唯物論研究』の原本も1号(1932年)から63号(1938年)まで,完全に所蔵している。, 国際・国外,大陸関係をみると,鈴木文治等の内外社会問題研究所『内外社会問題調査資料』(後『内外労働週報』)は1(1928年)~603(1944年)までを,調査資料協会の『内外調査資料』は1(1929年)~8(1936年)までをほぼ完全に所蔵している。『支那』『支那時報』『台湾時報』『東亜経済月報』『東亜旬刊』『蒙古』,その他,中国,台湾,満州,朝鮮に関わるものがかなり豊富にある。そのなかには,満州鉱工技術員協会の『鉱工満州』,浜江省農事合作社補導委員会の『農事合作社報』という,個別報等も見受けられる。, 経営・産業方面では,大阪工業会の『工業』が1号(1926年)から197号(1942年)までほとんど揃っているのが目をひく。日東社の『工場パンフレット』(前身『経営パンフレット』)が100号(1923年)から1406号(1934年)まで,『マネージメント』が2巻(1925年)から17巻(1940年)まで,他に,月刊『帝国農会報』10巻(1920年)~32巻(1942年),月刊『農村工業』1巻(1934年)~10巻(1943年)等がある。社会・労働運動関係は,大原社研に比べて少ない。以下のものが大原社研の雑誌を補完している。, 堺利彦の売文社発行『新社会』は,2巻1号(1915年9月)から3巻11号(1917年7月)まである。これは,大原社研にもない。大鐙閣発行の『解放』2巻(1920年)~5巻(1923年),虚無思想研究会の『虚無思想研究』(後『虚無思想』),全日本無産者芸術連盟『戦旗』1巻(1928年)~4巻(1931年),白揚社『マルクス主義の旗の下に』2号(1930年)~25号(1933年)。, 社会主義出版所(平民大学)『社会主義』1(1920年)~9(1921年),プロレタリア科学研究所『プロレタリア資料月報』1~7(1931年)は完全にそろっている。また,協調会発行の月刊『協調』1(1937年)~16(1938年),月刊『労働雑誌人と人』1(1921年)~8(1928年)等もある。他に,救済事業研究会事務所『救済研究』1918~19年,中央社会事業協会『社会事業彙報』1935~39年,大阪社会事業連盟『社会事業研究』1931~42年,中欧融和事業協会『融和事業研究』1931~40年,産業労働調査所『産業労働時報』1929~1933年,労働科学研究所『労働科学』1924~1943年,労働経済社『労働経済』1930~1935年,等々がある。最後に,宇野利右衛門の工業教育会(大阪,1909~1934年)が出していた『職工問題資料』をはじめとする幾種かの逐次刊行物について紹介しておかねばならぬだろう。それは大正期から昭和初期にかけての,労働問題に関する第一級の資料である。その膨大な資料は,いまはほとんど散逸している。それをこれほど多量に持っている機関はどこにもないはずである。, 宇野利右衛門(1875~1934年)が設立した工業教育会(宇野の死後解散)が刊行した資料は厖大である。最も多量な『職工問題資料』(パンフレット)はAからGにわかれ,月3回ないし1回発行され,全部で2,255冊に達するといわれる。一部は,間宏氏,杉原薫氏等の手によってリスト化されているが,なお全貌はあきらかでない。協調会文庫は,そのうち1,823冊を所蔵しており,全体の80%をカバーしている。, 協調会文庫の和書は,約2万3,500冊である。それは,日本十進分類表による分類にしたがえば,総記からはじまり,ほとんどの領域にまたがっている。このうち,蔵書として分量が多く内容も充実しているのは,社会科学部門,社会・労働問題および産業に関する部門である。, a 社会科学部門  まず社会科学部門は,協調会文庫の和書の全体の4割近くを占めている。その中でも分類上,経済,財政,統計に関する図書が最も多い。社会科学一般では,改造社版のマルクス・エンゲルス全集をはじめとして,とくに社会主義・共産主義思想や運動に関する図書が多い。また,旧ソ連に関する調査研究書も目につく。たとえば,南満州鉄道株式会社編『労農露国研究叢書』全6巻(1925~26年)などが,その例である。, 社会科学部門のうち,とくに「経済」は,経済学,経済事情,経済政策,人口,移植民,企業,経営,消費組合,経営(労務)管理,会計,貨幣,物価,恐慌,金融,銀行,保険といった「目」にまで分類されるほど所蔵量が多い。, まず,「経済学」であるが,翻訳・紹介を含む経済理論,経済(学説)史などが中心である。たとえば,高畠素之の『資本論』全訳や河上肇・宮川實訳『資本論』第1巻上冊(1931年),高橋誠一郎『重商主義経済説研究』(1932年),住谷悦治『日本経済学史の一齣』(1934年)などが挙げられる。, 「経営(労務)管理」について見ると,人事・労務管理一般の図書のほか,職工訓練や職長養成のあり方などにふれた実務書もある。また大内経雄『職長制度』(1949年)など,戦後のものも若干ながら所蔵されている。いずれにせよ,「経済」の図書の収集範囲は多岐にわたっている。その中には,各国とくに先進資本主義諸国の経済事情に関するもの,植民地経済や戦時経済・統制に関するものも多く含まれている。, さらに財政,統計書も多い。「財政」では,明治財政史編纂会『明治財政史』全15巻(1926~28年),大蔵省編纂,大内兵衞・土屋喬校による『明治前期財政経済史料集成』全21巻(1931~36年)など,きわめて大部なものもある。統計書では,『日本帝国統計年鑑』が第1回の1882(明治15)年から第58回の1939(昭和14)年まで,『国勢調査』も1920(大正9)年から1935(昭和10)年まで,それぞれ揃っている。さらに,東京市や各県統計書など地方統計もよく集められている。, s 社会・労働問題  社会・労働問題に分類される和書も社会科学についで多く,和書全体の4分の1近くに達する。とりわけ,社会政策,社会保障,生活・消費者問題,労働経済,労働問題が中心であるが,なかでも労働経済,労働問題に関する蔵書が最も多い。分類表の「目」の内容を挙げると,労働政策,労働法,雇用,失業,労働者保護,婦人年少労働,賃金,労働条件,労使関係,労使協調,労働運動,労働組合,労働者教育,各種の労働者,労働科学などにまたがっている。, 労働問題,労働運動に関する図書のうち,たとえば,野田律太『労働運動実戦記』(1936年),協調会『本邦労働運動調査報告』全7冊(1922~24年),富呂波巌太『再建後の左翼労働組合運動』(1931年)などは,今日では入手困難なものである。, また,社会・労働問題の中には,中央官庁や地方などによる労働者実態や労働諸条件に関する調査報告,都市の貧困者に関する実態調査報告,社会事業に関する調査などが,実によく集められている。すでに復刻も出されているが,農商務省『職工事情』(1903年)の原本も所蔵されている。同じく農商務省『工場監督年報』も,1916(大正5)年の第1回を除いて揃っている。また,『労働統計実地報告書』の各府県版,協調会自身の行った調査パンフレットなども貴重である。, 全体として,大正中期以降,すなわち第一次大戦後の雇用・失業実態,職業紹介や労働者の状態,都市生活者,労働実態などを知る上で,きわめて有益,貴重な蔵書となっている。順不同で例を挙げると,大阪市社会部『工場労働雇傭関係』(1923年),東京市社会局『浮浪者及び残食物に関する調査』(1923年),同『内職に関する調査』(1933年),失業問題研究所『失業問題研究叢書』全4冊(解放社,1930年),失業労働者同盟『失業問題叢書』全4冊(1927~30年)などである。, また,社会問題に関する図書の一部として,婦人関係の図書も多いことが指摘できる。特に,大正中期の「母性保護論争」に関連して,平塚らいてう『婦人と子供の権利』(1919年),山川菊栄『現代生活と婦人』(1919年)などが所蔵されている。, d 産業問題  産業に関する図書も多く,和書全体の2割を占める。すなわち工鉱業,建築,農(林水産)業,農業経済,商業,交通運輸,通信など,あらゆる産業分野に及んでいる。特に工鉱業,農業に関するものが多い。また,産業実態に関する調査研究書が,官庁や会社,個人のものなどきわめて丹念かつ系統的に集められている。たとえば,滝本誠一・向井鹿松『日本産業史料大系』全12巻(1926~27年),日本工学会・啓明会共著『明治工業史』全10巻(1928~31年)などは,大部なものである。また,八幡製鉄所のパンフレット『製鉄所資料』全3冊(1927~32年)は,職工に関する資料として有益である。農業,農民,農家経済についての調査なども,きわめて多い。特に,協調会農村課による諸調査が,1926年から1935年頃にかけて行われており,重要な資料である。そうした産業に関する図書は,戦前の産業研究にとって今日でも有益なものが多い。, 大原研究所創立と同年の1919(大正8)年に,政府と財界の出資により設立された財団法人協調会は,その事業の一環として図書館を設け,内外の図書・雑誌,パンフレットなどを収集した。この「協調会文庫」の全体は,和書,和雑誌,洋書,洋パンフレット,洋雑誌によって構成されている。図書などの収集の範囲は,きわめて広い。時期的には,第一次大戦後から第二次大戦における日本の敗北までが中心である。, 大原研究所は,大阪から東京への移転にあたり,大阪府に約8万冊を売却し,また1945年5月の東京大空襲により,多くの図書・資料を焼失したため,戦前から残された図書(和・洋書)は約6,000冊にすぎない。協調会文庫は,その点で大原研究所の図書の空白部分をよくカバーするものとなっている。それだけに,戦前の貴重書は実に多くあり,とても紹介しきれるものではない。また,大原研究所の場合,労働組合,農民組合,無産政党など民間サイドからの資料を中心に蔵書構成が組み立てられているのに対し,官側に近い立場から収集された文献からなる協調会文庫とは,同じ社会・労働問題を扱っていても相互に補い合う関係にある。, この協調会文庫の内訳は,ざっと次のとおりである。和書2万3,500冊,和雑誌453タイトル・4,400冊,洋書8,600冊,洋パンフレット6,600冊,洋雑誌282タイトル・4,800冊。以下,この協調会文庫のうち,和書,和雑誌,洋書について,紹介することにしよう。, 著者のサイン入りの図書は,1880年以前の刊行物を対象にした目録のなかに詳細に記述があるのでそれをたよりに拾ってみると約10冊ある。他に所有者のサインのあるものなどが20冊ばかりある。このなかでいくつかの図書について紹介してみよう。, この中でもっとも有名なのは,いうまでもなくマルクスが友人のクーゲルマンにあてたサインのある『資本論』である。この本をめぐる詳細な解説は『資料室報』第204,206号に「大原研究所所蔵の資本論初版本とクーゲルマン文庫,ハースバハ文庫など(上下)」(宇佐美誠次郎)にある。それによれば,世界にある『資本論』の初版は100冊にも達しないが,その中でマルクスの署名のあるのは現存するものでは研究所所蔵のものしかない由であり,まことに貴重なものである。, また,この他にマルクスの署名のあるのは「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」,エンゲルスの署名のあるのは『フランスにおける階級闘争』と『「フォルクスシュタート」からの国際問題』で,いずれもエドゥアール・ヴァイヤンに贈られている。ヴァイヤンはブランキストで1871年のパリコミューンに参加して議員となったが,その敗北後ロンドンに亡命し,第1インタナショナルの評議員となり,マルクス,エルゲルスと親交があった。, クロポトキンのウィリアム・モリス宛ての献呈本もある。ケルムスコット印刷所の設立者として知られているモリスは社会民主連盟の執行部の一員でもあり,ハインドマンとともに『社会主義早わかり』を書いたこともあるが,ロシアから亡命してきたアナーキストのクロポトキンとも交際があった。, ロバート・オーエンが献呈しているジョン・ウォーカーは彼のニューラナークの経営に加わった大金持で,マーガレット・コールによると「ニューラナークの会社を買占める2倍以上の十分な遺産を所有し,しかもそれに気付かないような男」であった。マルクスの娘のエレナもサインを残している。『資本論』の4版である。, 話題によくのぼる図書のなかにメアリ・ウルストンクラフトの『女権擁護論』がある。この本の見返しにアシャーストのジョルジュ・サンドヘの献呈のサインがある。さきにあげた目録ではこの贈呈の日付を1817年10月8日としていたので,かのジョルジュ・サンドにしては若すぎる上,彼女がこの筆名を使い出したのは1835年の作品からであるため疑問視されていた。アシャーストはイギリス人で,ジョルジュ・サンドの小説を1847年に翻訳しており,この時に交際があったことは明らかで,このサインを見直すと日付は1847年とよみとることができ,謎は解決した。アシャーストの詳細な経歴は不明であり,このときにだけ彼女の本を翻訳しているのも面白い。それにしても,ジョルジュ・サンドに贈られた本がどうして大原にたどり着いたのか,ちょっと興味のあることである。, つぎに,1995年宇野家から寄贈された“Das Kapital. And a search into the nature of society. &c. &c. London, J. Ridgway, 1793, 36 p. (In; Erskine, T.: The only genuine edition.). Arndt, A. Gurney, Russell: Speeches of the Right Hon. 55 S. (Bibliothek von Kugelmann). [Extra-Blatt.] List, F. II: Paris, Pichon-Bechet, 1827 [ii,] 479 p. _______ : Die Demokratie im Frankreich. Malchus, C. A. Frh. Condorcet, M. J. with considerable additions and corrections. Stewart, D. Ene Door-und Leichenrede von Aujust Buddelmeyer, Dages-Schriftsteller mit’n jroßen Bart. Second letter to Mr. Dundas. II. ), _______ : Tracts on republican government and national education. Hambourg, C. Hérold, 1758. 4 Bde. Newton, I. Dargestellt von einem Handarbeiter. Paris, L’imprimerie royale, 1785. cxci, 304 p. _______ : Esquisse d’un tableau historique des progrés de l’ésprit humain. With an appendix, containing the marriage system of the new moral world; and proving that the author never entertained the sentiments attributed to him by the opponents of socialism. Le tout par ordre chronologique; enrichi du portrait de M. Necker & d’une belle gravure représentant Medame la Princesse de P…., avec Madame Necker. London, Greenland and Norris, 1807. xx, 301 p. 2 tables. III: 349 p. Tom. 14. éd. (Revised by the committee on each side.) A new ed. Tridon, G. London, 8 Jun. (German), Bauner, Bruno: To Adolf. En Jubelruf von umsjefähr 16 Millionen Menschen; ins Plakatsche übersetzt von Aujust Buddelmeyer, Dages-Schriftsteller mit’n jroßen Bart. (With signature: T. Erskine, May), _______ : Reflections on the present matters in dispute between Great Britain and Iceland; and on the means of converting these articles into mutual benefits to both kingdoms. トレーダーズ・ウェブは、株式・FX情報を配信する総合投資情報サイトです。株式ニュース、FXニュース、中国株ニュース、株価、チャート、経済指標はもちろん、レーティング、話題の銘柄、225先物手口、IPO情報といった人気の株式情報も無料で提供しています。 On principe de la loi universelle, théorie et pratique de l’économie sociale et liquidation du vieux monde.Lille, Wilmot-Courtecuisse, 1867. xiii, 306 p. Bebel, August: Die Frau in der Vergangenheit, Gegenwart und Zukunft. F.R.S. Wigand, 1842. iv, 227 S. (In; Die Prosaune des jungsten Gerichts über Hegel. M. P. on his proposed bill for the amendment of the poor laws. [xx,] 156, 191-452, [xxiv) p. [La] justice poursuivie par l’église. A lecture delivered to a meeting of trades’ unionists, May 7, 1868, by Edward Spencer Beesly, professor of history in University College, London. _______ : The theory of moral sentiments; or an essay towards an analysis of the principles by which men naturally judge concerning the conduct and character, first of their neighbours, and afterwards of themselves. 2 Bde. Traduit du Latin par Jean Barbeyrac, docteur, & professeur en droit dans l’Université de Groningue. Krug, Leopold: Betrachtungen über den National-Reichtum des preußischen Staats, und über den Wohlstand seiner Bewohner, Von Leopold Krug, königlich-preußischem geheimen Registrator. IV. Wuttke, Auer, Ignaz: To R. Gerrtner. 2 vols. (catalogue-placard H-2) Tl. Von Georg Ludwig von Maurer, Staats- und Reichsrath, Mitglied der Akademie der Wissenschaften in München, der königlichen Societät in Göttingen, der gel. IV: 1871, viii, 486 S. Mayhew, Henry: London labour and the London poor: the condition and earnings of those that will work, cannot work, and will not work. Garat, D. J. III: 1870, xliv, 796 S. Bd. Dritte Sitzung. Périn, Ch. Part 1. Lowndes, T. London, Roake & Varty, 1831. 24 p. ________ : M. Cabet défendu et justifié par S. M. Louis-Philippe, MM. Hildebrand, Bruno: Die Nationalökonomie der Gegenwart und Zukunft. Tom. Vaughan corrected, with large additions. 2 Bde Leipzig W. Jurany, 1846. Bardeleben, von Vanderlint, J. En neuer Psalm Davids, jesungen von enen Fürschten, un rausjejeben von Aujust Buddelmeier, Dages-Schriftsteller mit’n jroßen Bart. To which are added, by way of appendix, the two letters in question. 168 S. _______ : Hegel’s Lehre von der Religion und Kunst von dem Standpuncte des Glaubens aus beurtheilt. Ruge, Arnold: Zwei Jahre in Paris. Roebuck, J. H. Leipzig, R. Reisland. Fief la Repoplik! Bailleul, J. Professor an der Universität Königsberg. 2. Speech on the East India trade. 207 p. _______ : Principles of political economy with some of their applications to social philosophy 7. ed. 68 S. _______ : Der eiserne Hebel des Volkswohlstandes. (German), Hitze, Frank: To Dr. Max Hirsch. Louis-Philippe TEL 042-783-2305 FAX 042-783-2311, [Last Modified:2008.3.4] since 1999.11.22, そのカードボックスは、当研究所入口で閲覧者をお迎えするサービスカウンターのちょうど正面にあります。ボックスを引っぱり出してカードを繰ると、そこにはポスターの白黒縮小コピーがひとつひとつ糊付けされていて、それに関する基礎データが手書きで書き込んであります。蔵書カードのようにそっけなくはありません。カードを繰ってその白黒の縮小コピーを眺めているだけで、20世紀のある種の熱気を感じとることができます。そしてそれらの一枚一枚が細かく分類されて並んでいるのです。カードボックスを外から見ただけでは、だれもこのような整然たる小宇宙が内部に広がっているとは想像できないでしょう。, そこで展開されているのは、戦前戦後を通じて街中や工場や事務所そしてさまざまな運動の現場に貼りだされていた夥しい数のポスターのコレクションです。当研究所には大量の所蔵資料がありますが、その中でもポスター資料は戦前戦後の日本のものだけでも約4000点あります。そのうち戦前のポスター資料についてはほぼ整理ができています。カードボックスはその成果なのです。, ポスターが中心ですのでポスター資料と呼んでいますが、じつは旗やビラや回覧文書もふくまれています。それらを合わせて戦前だけで約2700点あります。今回の企画はこのすべてをスライドショウ形式でオンライン展示するというものです。, と言っても初公開ではありません。すでに元所員の是枝洋さんの手によって「大原デジタルライブラリー」にデータベース形式で全コンテンツが公開されています。また書簡などの画像データをふくめて人物・組織ごとに検索できるサービスもしています。, 史料データベース(http://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/search/db/siryou_db/)  つぎは、晩年の高野房太郎と家族の写真で、青島で撮影されたものです。, 房太郎の友人で、『日本の下層社会』の著者として有名な横山源之助は、「高野房太郎君を憶う」と題する一文を発表し、その死を悼みました。横山はまた、『毎日新聞』に「労働運動率先者の死」と題する追悼文を2日続けて寄せましたが、そのなかで要旨つぎのような言葉を記しています。, 「弟の高野岩三郎教授は、暗い面もちで『兄は失敗の人でした』と言われました。確かに、君は、君個人の事業でも、社会的な事業でも成功せぬまま、この世を去りました。しかし、君の数年間の活動は日本の労働運動史の第1ページを飾ることになったのです。それは、ひとつの成功だったと言えるのではないでしょうか」。, 日本の労働組合が復活したのは、第一次世界大戦後のことであり、現在につながる労働組合運動が本格的に展開したのは第2次大戦後のことです。, この追悼文は、横山源之助が編集長をつとめていた『東洋銅鉄雑誌』の創刊号(1904年6月発行)に、天涯茫々生の名で執筆したものです。その冒頭はつぎのように記しています。 Paris, Librairie phalanstérienne, 1851. An inquiry into the nature and caufs of the wealth of nations 2. ed. Poor man’s guardian 5. éd. 43 p. (In; Peace and reform.). Landauer, G. (Carl Gustav Adolph Knies,1821~1898) Wright, F. With plates. (Johann Gottlieb Fichte,1762~1814) (13)塩田庄兵衛「解題」、協調会『最近の社会運動』(覆刻版)新興出版社、1989年。 Tübingen, 18 Aug. 1844. By the author of the first. : Berlin, A. W. Hayn, 1853. (Charles Louis de Secondat, Baron de la Brède et de Montesquieu(1689~1755) Schweitzer, C. S. 2 vols. (catalogue-placard K-2) 2. Leeds, J. Hobson, 1840. Achenwall, G. Guizot, François Pierre Guillaume: Histoire de la révolution d’Angleterre, depuis l’avènement de Charles Ier jusqa’à la Restauration de Charles II. 3 vols, 2. ed. Hambourg, C. Hérold, 1760. Professor in Freiburg i. 6. _______ : Le nouveau monde industriel et sociétaire, ou invention du procédé d’industrie attrayante et naturelle distribuée en séries passionnées. Publié par M. Ch.-Ed. IX: 1855. xiii, 493 p. Supplementary vol. Résumé général de l’exposition faite en 1829 et 1830. [1853.] Proofs that at London, within its 134 parishes named in the bills of mortality, there live about 696 thousand people.  (5) 大内兵衞(所員)  獄中手記「幽囚1年有半」,ノート3冊(日記,メモ?),「混沌の独逸より」「公債論」の原稿がある。 78 S. [Les] murailles révolutionnaires de 1848. I.: xvi, 387 S. Bd. Constitution and rules of the Association of all classes of all nations   “Report on Activities 1950~1962”(I.T.F.) Henry Pelham, Esq. Eine Gardinen-Predigt, ihrem Gatten Ludewig beim Schlafengehen gehalten von Madame Bullrichen. of the new existence of man upon the earth. J. Hobson, 1841. Vol. 『蜂の寓話』 1714年刊, イギリスに帰化したオランダ人の医者で社会思想家。本書は、副題の「私人の悪徳は公共の利益」が示すように、私人の奢侈(悪徳)こそ、国家の統御よろしきをえれば、資本主義的経済活動の有益な原動力たりうる、と主張。A.スミスその他の人々の社会思想に与えた影響は広範である。, ヴィクトール・ミラボー I. London street-folk. 1854. xii, 631 p. Vol. Parsons, L. (Nouveau testament.) Mackay, J. H. Juchhe! I: 1869, xiv, 657 S. Bd. Oxford, J. Martyn, & J. Allestry, 1665. II. 5. (E)=エルツバッハー文庫(R)=Reprint(復刻版)〕, 大原社研は,占領期の革新政党や社会運動団体に関する資料についても宝庫となっている。政党機関紙では,とくに日本社会党の機関紙が豊富である。日本社会党は1946年1月1日,中央機関紙として『日本社会新聞』を創刊した。この『日本社会新聞』は,46年9月28日付の第22号より『社会新聞』と改題され,さらに51年10月における党の分裂をへて同年11月30日付の第318号より『週刊社会新聞』と再改題され,52年1月28日の第325号まで発行されている。, この占領期の日本社会党の機関紙については,事実上これを継承した現在の社会民主党にも所蔵されていない。国立国会図書館の場合,過半の欠号があり,研究者より早急な収集が期待されていた。当研究所の場合も,当初は36号の欠号があったが,向坂文庫や鈴木茂三郎文庫を受け入れ,またプロジェクトを組んで収集に努めた結果,現在ではバックナンバーのほとんどを所蔵している。なお,占領期の社会党機関紙については,当研究所の事業活動の一つである“復刻シリーズ・戦後社会運動資料”に含め,近年のうち完全復刻をめざして準備を行っている。, 日本社会党が1951年10月に左右両党に分裂したのち,左派社会党は同年11月1日に機関紙として『党活動資料』を創刊した。この『党活動資料』は,52年3月10日付の第13号から『党活動』と改題され,55年10月,同党の統一回復にともなって55年10月13日の第129号より『社会新報』となったが,『社会新報』を含め,研究所ではこれらの機関紙も完全に揃えている。他方,右派社会党は1951年10月,それまで党出版部が出していた『社会週報』を機関紙とすることを決め,翌11月の第352号より『日本社会新聞』と改題し,60年10月17日の第796・797合併号まで発行した。このうち『社会週報』は,1948年1月1日に創刊された『日本社会党党報』を継承し,同年12月22日付の第48号から改題したものである。研究所では,これら右派社会党の新聞についても所蔵している。, このほか研究所には,1952年3月1日,左派社会党と総評が中心となって発行した『社会タイムス』(のち『週刊社会タイムス』)も所蔵されている。左派社会党は,同紙を準機関紙と位置づけ,憲法擁護・基地反対など平和と民主主義の世論をもり上げた。『社会タイムス』は,1950年代前半期における左派社会党と総評時代の社会運動を研究する際の基本文献となっている。, また,中央機関誌についても,最初の『社会思潮』(1947年2月創刊)や1957年5月創刊の『月刊社会党』(1957年5月創刊)も完全に揃っている。前者の『社会思潮』は,1991年10月に研究所編で,法政大学出版局より復刻出版された。このほかの機関誌として『情報通信』『社会通信』などの党報類,さらに『地方政治』『政策資料』『労働政策』『労働情報』『若い仲間』など,政策・運動誌が発行されているが,当研究所には派閥関係の機関紙誌を含め,社会党関係の文献は多い。ただし,これらの機関紙誌は,向坂文庫や,現在整理中の鈴木茂三郎文庫などに分かれて入っているので,閲覧サービスは迅速にいかないかもしれない。, 日本社会党に関係する団体の機関紙誌としてとくに重要なのは,1946年1月25日に設立された社会主義政治経済研究所のそれであろう。所長は鈴木茂三郎であった。同研究所は,日本社会党のシンクタンクとしての位置にあり,機関紙として『政治経済通信』,理論誌として『社会主義』を発行している。このうち『政治経済通信』は,のち『社会主義政経週報』『週刊社会主義』『政経週報』『政経通信』と改題を重ねたが,片山・芦田内閣期における社会党サイドの経済政策を分析する場合,これらは不可欠の基本文献となっている。これらの社会主義政治経済研究所の機関紙については,機関誌『社会主義』を含め,すでに復刻済みである。, このほか,当研究所には,山川均・向坂逸郎が指導する戦前以来の伝統を継承した『前進』や,社会主義協会の機関紙『社会主義ニュース』と理論誌『社会主義』,さらに社会主義協会再建準備会の『社会主義』,向坂派社会主義協会の『旬刊進路』などもある。, 日本共産党に関する機関紙誌も豊富である。おそらく日本では,日本共産党の党史資料室を除き,当研究所が,所蔵タイトル・量では最大であろう。合法再建をとげた日本共産党は,1945年10月20日に『赤旗』(セッキ)を復刊し,翌46年1月より『アカハタ』に改題し,1950年の分裂時における休刊があったものの,その発行は久しく現在に続いている。当研究所では,この間に発行された『赤旗』『アカハタ』や理論誌『前衛』(1946年2月15日創刊)をはじめ,占領期の『労働者』『働く農民』『新しい世界』『調査時報』『アカハタウィークリー』『大衆クラブ』『科学と技術』や,近年の『世界政治資料』『平和と社会主義の諸問題』『議会と自治体』などを含め,そのほとんどを所蔵している。なお,当研究所が所蔵する『赤旗』の再刊第1号は,梨木作次郎氏より寄贈を受けたものである。また,研究所には東京,埼玉,神奈川,長野など地方委員会の機関紙も所蔵してある。, ところで,研究所所蔵の日本共産党の逐次刊行物でとくに注目されるのは,1950年6月以降,55年7月の六全協で極左冒険主義を自己批判するまでの,半非合法・分裂抗争期の新聞・雑誌を所蔵していることである。1950年6月26日,GHQは『アカハタ』の発行停止を命令した。日本共産党は,その後継紙として『自由』『平和の友』『新文化』『民主日本』『人民新聞』『平和にっぽん』などをタイトルを変えて相次いで発行している。これらの新聞は,一般に“地下紙”“半非合法紙”などと呼ばれているが,他の学術機関にはほとんど所蔵されていない。雑誌でも,『党活動指針』『党建設者』『球根栽培法』『平和と独立のために』『内外評論』『国民評論』などがあり,現在整理中である。, 1948年12月2日,黒田寿男・岡田春夫ら日本社会党の最左派のグループは芦田均内閣の予算案に反対し,脱党のうえ労働者農民党を結成した。研究所には,この労働者農民党の機関紙『労農新聞』『党報』『労農週報』をはじめ,政策調査部の『政策速報』『政策資料』などがある。労働者農民党は1957年1月,解党のうえ日本社会党に合流している。これらの機関紙誌は,国会図書館はじめ他の学術機関にも所蔵されておらず,現在のところ当研究所にあるだけである。, また,日本社会党の左派のうち,黒田寿男らと行動を共にせず,党内に残った和田敏明・足立梅市らは社会党再建全国連絡会を結成し,社会党の純化・統一回復に努めた。同連絡会は機関紙『社会主義新聞』を発行し,55年9月まで左派社会党に近い立場で活動したが,研究所では,何号か欠号があるものの,この『社会主義新聞』も所蔵している。, 1960年1月24日,日米安保条約の締結を肯定する日本社会党の右派は,西尾末広を中心に脱党し,民社党を結成した。この民社党の機関紙・誌もよくそろっている。民社党の機関紙の場合,その系譜は『旬間社会新聞』『週刊社会新聞』『民社新聞』『週刊民社』とつづくが,欠号はない。機関誌も,『民社社会主義研究』『改革者』『民社党』『革新』『かくしん』『kakushin』とつづき,これらも揃っている。, このほか,民社党関係のものとしては,『民主社会党通信』『情宣ニュース』『民社党情報』『政策と討論』など,解党するまでの全タイトルを所蔵している。なお,民社党の思想・理論・政策を準備したのは,1951年12月12日に発足した八木秀次・蝋山政道らの民主社会主義連盟であった。連盟は1953年1月,機関誌として『民主社会主義』を創刊したが,研究所にはこの『民主社会主義』その他も所蔵している。, 以上に紹介した政党の機関紙・誌以外にも,研究所には,社会民主党・協同党の『独立』や社会民主連合の『社民連』『社民連リポート』,最近のものでは新社会党『週刊新社会』なども収集している。, 研究所では,その他の政治団体・新左翼の機関紙誌についても意識的に収集している。例えば,日本青年共産同盟『青年の旗』(のち『青年ノ旗』),日本社会主義青年同盟『社青同』(のち『青年の声』),社青同解放派『解放』,日本共産党(日本のこえ)『日本のこえ』『平和と社会主義』,日本共産党(左派)中央委員会『革命戦士』,日本革命的共産主義者同盟『世界革命』(のち『かけはし』),共産主義者同盟(戦旗派)『戦旗』,日本共産主義青年同盟(行動派)『青年戦士』,統一社会主義同盟『先駆』(のち『平和と社会主義』),日本共産党レーニン主義者団『建設者』など,50タイトルに及んでいる。, 諸外国の労働組合関係機関紙誌類は戦後に集中しており,戦前からのものは,アメリカAFLの “American Federationist”,イギリス労働組合会議の“TUC-Report”(但し,1869~1957年は写真版),ドイツ自由労組の“Correspondenzblatt”(R)や大会議事録,イタリアCGILの大会議事録などである。戦後ではまず国際組織から,国際自由労連(ICFTU)の Bulletin,Circular,Newsletter や,“Asian Labour”,“Free Labour World”,“Internationa1 Trade Union News”,世界労連の“Asian Worker”,“Trade Union Press”,“World Trade Union Movement”,“The World Federation of Trade Unions & Indochina” などが,国際産業労働組織では国際金属労連(IMF)の News,News Letter, Quarterly Bulletin,国際運輸労連(ITF)の“ITF NEWS”,IUFの“Asian food worker”の他に,ILOで出している各種の通信を所蔵している。, 国別の組合機関紙誌類は枚挙に暇がないが,例えば,アメリカのAFL-CIO関係では“AFL-CIO News”,“(International)Free Trade Union News” や傘下組織の “In Transit”,“IUE News”, “Labor Unity” “Seafarers Log”, “The Machinist” “Steel Labor”,フランス CGTおよびその傘下の “Le Travailleur du Sous-Sol”,“La Tribune des Cheminots”,“La Tribune des Mineurs”,FOの “F.O.Magazine”,“Force ouvrier”,イタリアCGILの “News Bulletin”,“Rassegna Sindicale”,西ドイツDGBの News Letter,Report,“Gewerkschaftliche Monatshefte” や傘下のIGMの“Metall”,“Direct”,東ドイツFDGBの Review,“Tribune”,“Die Arbeit” や傘下の “Gluck Auf”(IG Bergbau-Energie)などがある。, さらに,戦後期の所蔵機関紙誌類の特色は運動の先進国のみならず,アジア,アフリカ,南アフリカを含む多様な国々で刊行したものも収集している点である。例えば,“African Labour News”,“The Indian Worker”,“The Chinese Trade Unions”,“Partisan News Magazine”(フィリピン),“SuaraBuroh”(マレーシア),“Boletin Sindicalista do Brasi1”(ブラジル),“Bulgarian Trade Unions ”(ブルガリア),“Czechoslovak Trade Unions”(チェコスロヴァキア),“Hungarian Review”,“Hungarian Trade Union News”(ハンガリー),“Yugoslav Trade Union News”(ユーゴスラヴィア)などである。残念ながら,これらの機関紙誌類は継続的に揃えられているとはいえない。利用の際は目録を参照するのはもちろん,昨今はAFL-CIO,TUCなどの多くの機関がホームページを設立しており(CIなどは東京事務所のホームページもある)本研究所のホームページにリンク集としてまとめてあるので,詳細や最新情報についてはそちらも参考にしていただきたい。〔Cf.